Journal
#11
忘年会
2026.04.28

年の瀬。オリーブ恒例の忘年会がひらかれた。いつもは内職の作業場として使われている20畳ほどのスペースに、メンバーやスタッフがおおぜい集まった。
忘年会は、メンバーの「辛いことも悲しいこともあったけど、おつかれさまでした」というあいさつで始まった。一年のあいだに、辛いことも悲しいこともいろいろあった。今日はとにかく一人ひとりが「お疲れさま」と言って一年を労う日なのだとあらためて思った。
参加者はいくつかのテーブルに分かれ、ジュースやお菓子をつまみながら壁側のスクリーンを見ていた。スクリーンに映し出されたのは、今年一年の間に行われた旅行や花見、新年会などの写真だった。数えきれないほどたくさんの写真がスライドショーとなって、施設長正岡さんのMCとともに流れていく。ときおり笑い声がひびき、思い出話が聞こえてくる。
スライドショーのあとは、今年一年間さまざまなレクリエーションを担当したレク委員の表彰式だった。手づくりの表彰状とお菓子のメダルがメンバーに手渡され、最も多くのレク企画に関わったひーこさんは、みんなから盛大な拍手を送られていた。
ひーこさんは、「やりたくてもできないことが多いなか、今年はいろいろなことができました」と話した。他の表彰されたメンバーも、「わたしは巻き込まれただけです」「あのときが今年で一番楽しかった」とめいめいに感想を言い、表彰式は和やかに終了した。
そこからはお待ちかねのごはんタイムだった。寿司やオードブルがテーブルを飾り、オリーブの野菜がふんだんに使われた豚汁と粕汁も振る舞われた。わたしも席につき、具沢山のあたたかい粕汁をいただいた。
メンバーやスタッフにとって2025年はどんな年だっただろうか。取材のために何人かに声をかけてみたものの、突然のインタビューに何を答えたら良いのかわからないようで戸惑わせてしまったかもしれない。
一年は短いようで長い。いろいろなことがあったのだ。毎日がままならないひともいただろうし、オリーブに通えない日もあったはずだ。忘年会の和やかな時間をともに過ごせたからと言って、みんなが同じように、今年一年を穏やかに過ごせていたとは限らない。それぞれが、それぞれの日々を送っていた。
一年という時間は誰に対しても平等に与えられる。けれども一人ひとりが感じる時間の広がりは大きく異なる。想像力には限界があって、あっただろうことに思いを馳せて書くには、ともに過ごす時間があまりにも短いと思った。多くの時間を一緒に過ごせたからと言ってそのひとのことがわかるわけでもないのだけれど。
今回は、書くことの無力さと向き合わされる取材でもあった。メンバーやスタッフの、わたしはどんな声を聞けばよかったのか。一年間お疲れ様でしたと、ただただ労うことしかできないでいる。
訪問日=2025年12月26日(木谷恵)



